2011/04/26 更新

 福井鉄道はJR武生駅から福井寄り約300mにある越前武生を起点とし、福井市内の田原町までの 20.9kmと
市役所前−福井駅前間0.5kmの計21.4kmの路線で赤十字前―田原町間は路面電車の性格を持っている、赤十字前
―越前武生間は鉄道線である。
 福井鉄道は2006年4月1日に名鉄岐阜地区の600V線区間で使用されていた車両を使ってLRT化された。
ホームは路面区間以外のすべての駅で嵩下げされ、鉄道線の大型車両は全ての駅でステップを降ろす。名古屋鉄道か
らは770形4編成、880形5編成、800形2両が譲渡された。770形はパンタグラフを2個搭載していたが
800形と同じシングルアームパンタ1個になり、鉄道線車両に合わせて台座が嵩上げされている。
 福井鉄道の沿線は福井市、鯖江市、越前市の3市で、JR北陸本線とほぼ平行して走っているが駅の数が多く、こ
まめに停車することで利用者を確保している。各地でローカル私鉄が廃止となっているが、福井鉄道は福井県で最も
人口密度の高い地域を走っているので利用が極端に落ち込むことはないと思われる。
 2006年4月のLRT化に際してすべて福井駅前へ入るようになり、市役所前−田原町間は歩いた方が早いほど
時間が掛かるようになっていた。2007年10月に幸橋の新橋が開通したため幸橋仮橋の前後での信号待ちが無く
なり時間短縮のため、日中の列車はすべて福井駅前発着となって福井駅前−田原町間はモ800形を使ったシャトル
便が運行されるようになった。しかし接続しない列車があるシャトル便は評判が悪く、2010年3月25日から福
井駅前経由で直通するようになった。
 田原町行きは16時以降の普通は福井駅前へ入らず、田原町へ直通する。19時までは急行が福井駅前発着になっ
ている。急行は福井駅前−越前武生間を35分で結んでいる。JR北陸線は福井−武生間25分。福井鉄道の本社は
武生にあるため、越前武生行きが上り、福井行きが下りとなっている。2010年3月25日に駅名変更が行われ、
福井鉄道特有の後ろに新が付く武生新、福井新と伴に変更になって消滅した。

田原町仁愛女子高校市役所前―公園口―木田四ツ辻―赤十字前―花堂―ベル前―江端―清明―ハーモニーホール
浅水―泰澄の里―三十八社―鳥羽中―神明水落―西山公園―西鯖江―サンドーム西―家久スポーツ公園−北府
越前武生    その他に市役所前福井駅前の通称ひげ線がある。 赤字は急行停車駅


赤十字前駅を発車した770形田原町行き

仁愛女子高校付近を走る880形田原町行き


福武線沿線

越前武生

 越前武生駅は福武線の起点で、JR武生駅からアルプラザ武生を挟んだ福井寄りにあり、北陸本線の傍に2面の櫛
形ホームと3線の発着線を持っている。通常両面のホームが使える2番線が多く使用される。3番線は車輌が止めて
あり日中はほとんど使用されない。3番線の更に北陸本線側に留電線がある。福井寄りの北陸本線脇に洗車機を備え
た側線がある。JR武生駅との間にアルプラザ平和堂がある。平和堂はは駅近くへの出店が多く、高校生や高齢者に
も使いやすい ショッピングセンターである。


越前武生駅

アルプラザ武生

2番線ホーム



北府

 越前武生を発車した電車は半径160mの急曲線を左にカーブし、家並みの中を少し走るとすぐに福井鉄道の本社
と車輌基地のある北府である。ここでは保線用の貨車や電機が止めてあるのが見られる。現在、車両基地には路面タ
イプの車輌が多く入ったため、電機や大型車両は各駅に分散留置されている。ホームは相対式の行き違い可能駅。


北府駅舎

越前武生方面ホーム

出番の少ない車両と電機



家久−サンドーム西

 北府を過ぎ、続く工場地帯を過ぎると新設駅のスポーツ公園駅となる。スポーツ公園駅を過ぎると民家もまばらに
なり、スポーツ公園−サンドーム西間で日野川の鉄橋を渡る。家久は田園地帯の中にあり駅のすぐ横が吉野瀬川の河
川敷になっている。島式ホームの行き違い可能駅である。家久より先日野川の鉄橋までは完全な田園地帯となる。右
に急カーブして日野川を渡ると鯖江市に入り民家が建ち並ぶ。鯖江市内は家並みを縫って走り、急カーブの連続でス
ピードは出ない。サンドーム西駅は片面ホームで駅から約300mの所に鯖江高校がある。


越前武生駅

アルプラザ武生

2番線ホーム



西鯖江

 鯖江市の中心部にあり、相対式ホームの行き違い可能駅ですべての列車が停車する。急行が走る時間帯のみここで
行き違いが行われる。日中は水落駅で行き違いする。2番ホームに待合室がある。LRT化に際しては乗降部のみ嵩
下げされ、待合室と待合いスペースは元の高さになっている。女性駅員が配置された有人駅で自動券売機も設置され
ている。JR鯖江駅は南東約700m、西山公園の南口まで約100m。


西鯖江駅舎

到着する200形

西鯖江駅ホーム



西山公園

 西山公園近くには鯖江市役所があり、駅の西側に西山公園がある。片面ホームの無人駅でLRT化される前は、
つつじ祭りの際、駅員が配置されていた。西山公園は国道417号線(元の国道8号線)を挟んで、西山と長泉寺山
にまたがる市民公園で、国道より駅側には日本庭園が整備されている。公園内の動物園ではレッサーパンダが飼われ
ている。


西鯖江へ向かって急カーブ

西山公園からの鯖江市役所

西山公園のレッサーパンダ



水落−新明

 水落は島式ホームで線形は一線スルーになっている。福井鉄道の鉄道線単線区間の行き違い可能駅のポイントはす
べてかまぼこ型のシェルターで覆われている。雪がポイントに積もり、それが凍りつくのを防ぐためらしい。
  水落駅にはパークアンドライド用の駐車場が設置されている。次の神明はJR形配線で2面3線であるがホームの
位置はずれている。LRT化で駅舎側のホームは嵩下げされず使用されない。神明は鯖江市のもう一方の中心で近く
に国立鯖江病院があり、JR北鯖江駅との中間地点にアルプラザ鯖江がある。


水落駅ポイントシェルター

神明駅舎

神明駅ホーム



鳥羽中−三十八社

 神明を過ぎると右に急カーブして片面ホームの鳥羽中である。鳥羽中を出て左に急カーブして浅水川を渡ると赤十
字前までほぼ一直線でスピードが速くなったのを体感できる。鯖江市内はどうして急カーブが多いのかは判らないが
多分、家が立て込んでいるところを縫って線路を通したためと思われる。次の三十八社は鯖江市と福井市の境界の田
園地帯にあり、相対式ホームの一線スルーの行き違い可能駅である。ここから次の浅水までは駅間距離が最も長い。


鳥羽中駅ホーム

三十八社駅ホーム

三十八社駅を発車した福井駅前行き



浅水

 浅水は島式ホームの一線スルーで行き違い可能駅で、近くに足羽高校や住宅団地があり、乗降客も多く駅員が配置
されている。駅舎はログハウス風の新駅舎となっている。浅水には大規模なパークアンドライド用駐車場が作られて
いる。水落駅は無料だが浅水駅は有料で月極は1月3000円、フリーが1日300円となっている。料金収受機が
設置されていないため浅水駅が業務を受託している。


浅水駅舎

浅水駅ホーム

県営浅水駅前駐車場



ーモニーホール−江端

 ハーモニーホール駅は福井県立音楽堂ハーモニーホールができた時に新設された駅である。それまでは浅水−江端
間が最も駅間距離が長かった。ハーモニーホールの巨大な屋根は浅水駅からも見える。ハーモニーホールは国道8号
線傍で600台分の駐車場があり、電車の利用は多くない。ハーモニーホールは学生や婦人団体などの発表の場とい
う感じで、観客も貸切バスで訪れる場合が多い。人気コンサートは福井市中心部の福井市文化会館などのホールが使
われる。次の江端は相対式ホームで一線スルーの行き違い可能駅である。


ハーモニーホール駅

福井県立音楽堂ハーモニーホール

江端駅ホーム



ベル前

 江端を出るとすぐに片面ホームのベル前となる。ここは1989(平成元)年に平和堂をキーテナントとした巨大シ
ョッピングセンター・ベルができた時に花堂南という名称で新設されたが、ベルへの利用客を増やそうとベル前とい
う現在の駅名に改称された。休日のみ駅員が配置され、乗車券の販売や集札業務が行われていたがLRT化されてか
ら駅員の配置は無くなった。2010年3月25日から待望の急行が停車するようになった。


ベル前駅ホーム

発車した880形福井駅前行き

アルプラザ ベル



花堂

 ベル前の次が相対式ホームの花堂でここから複線になる。1925年7月26日に開業している。1950年7月
にここから福井新(現:赤十字前)の間が複線化された。福井鉄道ではポイントを雪害から守るため交換駅のポイント
はシェルターで覆われているが福井方面から来ると最初のポイントシェルターが花堂駅にある。JR越前花堂駅に近
く利用客も少ないため急行は停車しない。JRの花堂駅は1960(昭和35)年12月15日に越美北線の駅として
後から開業したため、越前が加えられた。


花堂駅ホーム

行き違いする770形と880形

福井側最初ポイントシェルター



赤十字前

 赤十字前は島式ホームで有人駅。乗り場が2線で駅舎側が福井方面、北陸本線側が武生方面となっている。他に両
側に側線が2本と電留線がある。すぐ東側にJR貨物南福井駅があり貨物駅の向こう側の木田町とは地下道で結ばれ
ている。地下道は1車線ですれ違いはできない。朝7時から8時30分の間は歩行者と自転車のみ通行可能。
 福井方面からは路面区間から分かれてすぐに赤十字前駅に到着する。2006年4月にLRT化され他の駅と同様
にホームは嵩下げされている。朝夕に走る大型車は全ての駅でステップを降ろすことになった。
 駅の南西約500mに福井赤十字病院があり、駅名が変更になった。


赤十字前駅

赤十字前駅ホーム

到着するモ770形越前武生行き



木田四ツ辻−仁愛女子高校

 赤十字前を出ると左に急カーブし、旧国道8号線の併用区間に入るため信号待ちをする。右に急カーブして併用区
間に入るとすぐに木田四ツ辻の電停がある。公園口、市役所前、仁愛女子高校と電停が続く。福井駅前行きは市役所
前からスイッチバックして福井駅前へ入る。以前、武生新(現:越前武生)行きだけが止まる片方向の本町通り電停が
存在したが幸橋掛け替え工事に伴い2002年7月15日限りで廃止となった。


木田四ツ辻電停

センターポールの幸橋

スイッチバックする市役所前



福井駅前

 武生方面からの福井鉄道利用者は田原町方面より、福井駅前が圧倒的に多い。幸橋完成による時刻改正では利用実
態に合わせて日昼は福井駅前行きとなった。田原町方面へは福井駅前からモ800形を使用したシャトル便が運行さ
れ、田原町方面へ行く人は市役所前で乗り換えとなった。不評のため2010年3月25日の改正で元に戻り一旦福
井駅前へ入ってから田原町へ行くようになった。ヒゲ線は駅前電停の直前まで複線だったが複線区間が短くなった。


福井駅前電停

西武前を走る武生新行き

モ880形武生新行き



田原町

 旧国道8号線のフェニックス通りから左へカーブして単線となって田原町へ到着する。駅の傍にフェニックスプラ
ザがあり、福井鉄道の変電所も新設された。ここには、えちぜん鉄道の三国港線の田原町駅があるが、京福電鉄の時
は非常に連絡が悪かったが、えちぜん鉄道になってからは共通1日乗車券が発売されるなど、連携する動きが出てい
る。但し勝山方面へ行く場合福井駅前で降りて、福井駅からえちぜん鉄道に乗った方が速い。
  福井市は1945年7月19日の空襲で壊滅的被害を受け、復興間もない1948年6月28日に福井地震により
再び壊滅的被害を受けた。復興によりできた4車線道路に不死鳥のように蘇る町という意味でフェニックス通りと名
付けられた。福武線は木田四つ辻までフェニックス通りを走る。


田原町駅を発車した武生新行き

フェニックスプラザ

田原町変電所