2011/03/21
更新

黒部峡谷鉄道宇奈月駅

新山彦橋を渡る宇奈月行き列車


 黒部峡谷鉄道は輸送密度では北陸一の私鉄であり、およそ6000人/日kmであり、富山地方鉄道をはるかに上回
っている。利用者のほとんどが黒部峡谷を訪れる観光客である。
 黒部峡谷鉄道の歴史は古く、1925(大正14)年に富山県の豊富な電力資源を利用してアルミニウム精錬を計画
した東洋アルミナムという会社の子会社の黒部鉄道として開通している。この時軌間1067oの黒部−宇奈月間も
開通しているが、こちらは後に戦時鉄道統合により富山地方鉄道本線の一部となった。軌間762oの宇奈月より先
は1925(大正14)年に猫又まで、1930(昭和5)年には小屋平まで
1937(昭和12)年には欅平まで全線
開通した。東洋アルミナムは経営不振で日本電力に吸収合併され路線の延長工事は日本電力によって行われた。黒部
峡谷には今でも「日電歩道」という名前が残っている。
 1951(昭和26)年の電力会社の再編で関西電力の専用軌道「黒部鉄道」となった。この頃から黒部峡谷が隠れ
た秘境として知られはじめ、一般開放を求める声が増したため、一般乗客の便乗扱いが行われるようになった。
 この頃の黒部鉄道は発電所建設の資材や作業員を運ぶのが主な仕事で便乗用の切符には「命の保証はしません」と
書かれていた。黒部峡谷を訪れる観光客の増加と富山県の強い要請から、1953(昭和28)年に地方鉄道法による
免許を取得し、旅客輸送を開始し、1971(昭和46)年には関西電力の100%出資の子会社「黒部峡谷鉄道」と
して発足し現在に至っている。


やまびこ展望台から宇奈月駅

宇奈月ダム付近を走る宇奈月行き列車


 黒部峡谷鉄道は 宇奈月−欅平間20.1qの鉄道で全線電化の単線、軌間762o、架線電圧600Vで途中、柳
橋、森石、黒薙、笹平、出平、猫又、鐘釣、小屋平の駅があるが一般観光客が乗降できるのは黒薙と鐘釣のみでその
他で乗降する場合は特別な許可が必要。支線が分岐する黒薙以外はすべて行き違い可能駅で観光シーズンにはこれら
すべての駅で列車の行き違いが行われる。路線は全線、雪崩多発地帯の黒部峡谷に、はいつくように走り、全線のほ
とんどがトンネル、スノーシェッド、鉄橋である。
 宇奈月駅を発車した列車はすぐに短いトンネルに入り、そこを抜けると最も長い鉄橋の新山彦橋を渡りすぐ長いト
ンネルへ入る。このトンネルを抜けると道路に平行して走り、国土交通省の宇奈月ダムが見えてくる。すぐに3番目
に長いトンネルに入る。トンネルを抜けダム湖を見ながらしばらく走ると最初の駅柳橋である。ヨーロッパの古城を
デザインした関西電力柳河原発電所が見える。スノーシェッドとトンネルの連続する区間を走ると森石に到着する。


宇奈月ダム湖の紅葉

関西電力黒部川第2(通称猫又)発電所


 森石から森石谷に架かる鉄橋を渡り、しばらく黒部川から離れ、いつのまにか黒薙支流に沿って走っている。観光
ポスターで有名な後曳橋の直前に黒薙駅がある。黒薙温泉へ行く場合、ここで下車する。トンネルを1つ抜けるとす
ぐに次の笹平駅である。そこから黒部川に寄りつ離れつしながら出平に到着する。
 出平駅手前に関西電力出平ダムがある。出平からは雪崩多発地帯に入りトンネルとスノーシェッドが連続する。猫
又橋を渡ると関西電力黒部川第2(通称猫又)発電所が見え、猫又駅に到着する。猫又から川沿いに走り、長いトン
ネルを抜けるて鐘釣橋を渡り、ここで初めて黒部川本流を渡り、左岸に出る。橋を渡るとまた、長いトンネルで、ト
ンネルを抜けると河原の露天風呂で有名な鐘釣である。ここには釣鐘のような形をした東鐘釣山と西鐘釣山がある。
鐘釣駅のホームの欅平側は測線に設けられているため列車は客扱いをした後、一旦バックして欅平方面へ出発する。
 鐘釣を出るとしばらくして黒部峡谷鉄道で最も長いトンネル1073mを通過するが、このトンネルは真夏でも寒
く普通車では防寒具が必要。更に幾つかのトンネルを抜けると小屋平駅に到着する。この辺では黒部川も相当に狭く
なり、かわいいダム小屋平ダムがある。駅近くには資材運搬用のヘリポートも設けられている。小屋平からしばらく
走ると2番目に長い777mの最後のトンネルに入る。トンネルを抜けると関西電力黒部川第3発電所が見え、終点
欅平に到着する。


鐘釣橋 (宇奈月ダム館の展示写真より)

欅平駅へ到着する慣行列車

黒部峡谷鉄道乗車券 旅行代理店で乗車券を購入した場合でも窓口で整理券を受取らねばならない。
 特別車両は整理券不要
乗車券は硬券になり、持ち帰りできるようになりました。

10月以降シーズン終了までは普通車に乗られる場合は防寒具が必要です。